この記事は、理系の大学生・大学院生のこんな悩みを解決します!
- 「書類選考が通らない」
- 「研究テーマと異なる企業しか選考が進まない」
- 「大学院生はどうやって就活するの?」
こんにちは。
大学キャリアセンターのしげです。
私は、毎年200名以上の就活生に就活アドバイス・ES添削を実施しています。最近は、理系の学生や大学院生から多くのES添削や就活のご相談を頂くようになりました。
そこで、今回は就活で悩む理系大学生・大学院生に向けて、筆者が関わったメンバーのひとりの就活体験談を紹介します。これからの就活に不安を感じている方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
理系大学院 就活体験者の紹介
はじめまして。
今回は私の体験談が就活生の皆さんに少しでも参考になればとの思いで紹介させて頂きます。
私のESも赤裸々に紹介しますので、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。
就活体験者Aの経歴紹介
- 高校卒業後に2浪
- 東京の大学へ入学(専攻 工学部 環境生物工学系)
- 大学3年の12月から就職活動を開始
- 内定が取れずに大学院(工学専攻)へ進学。
- 大学院での就活で大手美容健康メーカー(入社4年後に上場)に就職
学部生時代に頑張ったこと
- 学業 ※成績 S~A評価 / 2年連続 成績優秀者
- 演劇部の活動 ※年間4公演の演者やスタッフを3年間経験
大学院で頑張ったこと
- 海洋学の研究 / 国内外の学会発表を行う
今回の就活体験談は以下の順に紹介します。
- 学部生の就活(失敗談と反省)
- 大学院生の就活(反省と留意点)
- 就活生へのメッセージ
学部生時代の就活
私が学部生で就活した時期は、大学3年生の3月から経団連の関係企業が採用活動を解禁する年でした。私は12月に演劇部の公演を終えて就職活動を始めました。10月~12月は自己分析やES作成に少し取り組んでいた程度です。就活の間に、約30社へのES提出、5社の書類選考通過。内定なしで4年生の6月に就活を終えました。主な就活スケジュールはコチラです。
12月 演劇部で主役として公演 / 就活開始
1月~2月 自己分析・ES作成
3月1日 就活解禁・100社プレエントリーを実施
3月2日~ 会社説明会 (1日1~2企業)に参加
ES提出 (10社)・ 書類選考通過(2社)
4月 面接実施(2社)) → 最終面接1社 → 不採用
ES提出(15社)・書類選考通過(3社)
※有名企業、志望企業の応募はかなり減る
5月 面接(3社) → すべて不採用
ES提出(10社) → 書類通過無し
※自身の実力の無さを痛感、大学院でレベルUPを決意。
6月 学部生での就活終了
大学院進学の面接通過
※学部生の就活では自身の実力のなさを痛感しました。厳しい教授の元で、改めて研究に集中して自身の強みや価値観を整理し、実力を向上させるために大学院進学を決意しました。
学部生時代のESを参考までに掲載させて頂きます。
『ビジョン実現に向けて、努力し続けること』
環境問題解決に貢献したいとの強い思いで、入学してから1日平均7時間の勉強を続け、学科の専門分野の理解を深めてきました。講義では、常に一番前の席に座り、わからない点は必ず研究室へ質問に行き理解するまで考え抜きました。その結果として、2010年度、2011年度には成績優秀者に選ばれています。これから、ビジョンを達成するために、必要とされる分野を常に学び続けていこうと思います。(202文字)
演劇部の活動です。『より多くのお客様に感動を届ける』を指針としていました。そのために、集客を重視することを目標にすべきと考え、3つの改革を部活に提案しました。
- 稽古方法:学外講師を招き、新しい稽古を取り入れる
- 演出方法:リーダー主体から部員全体が演出を考える方針の転換
- 宣伝方法:学内外向けチラシを合わせて年間約6000枚に増加、SNS・ブログの活用
1.2.の改革で、リピーターを中心に獲得するために、役者の技術力を向上させることを目指しました。3.の改革で、宣伝範囲を拡大することによって、新規のお客様に焦点を当てて取り組みました。
しかし、以上の提案をする際には、部員それぞれの演劇に対する考えが異なるため、集客に対する考えを受け入れてもらえませんでした。そこで、部員32名を自ら集めて、演劇部の達成すべきビジョンについて何度も話し合い、集客の重要性について説明してきました。全員が納得するまでにはかなりの時間を要しましたが、最終的に全員が合意してこれらの改革を行うことができました。この経験で、『意見・提案していく行動力』を身に付けたと思います。これからも、ビジョンの実現に向けて、常に意見・提案し、より多くのお客様に感動を与えていきたいと思います。(521文字)
「私のESを読んで頂くと、何をアピールしているのかわかりづらいと感じませんか?」
自分一人で考えるのではなく、ES添削を依頼したり、就職エージェントを活用すれば精度が高まったと強く感じます。改めて振り返って、学部生時代に就活がうまく行かなかった理由についてまとめてみました。
学部生の就活がうまくいかなかった理由
圧倒的な準備不足
一番の大きな原因は、自己分析、ES作成、面接対策や企業研究など圧倒的な準備不足でした。就活開始の2カ月前にES作成を本格的にスタートしたため、煮詰まる前に就活がスタートしました。ESが完成しても各企業に合わせたESを作成するには膨大な時間を要します。会社説明会やセミナーに毎日参加して、夜中にESを作成しても提出期限が迫っているため中途半端な内容での提出が多かったと思います。
また、書類選考を通過しても、面接対策も不十分で企業の求めている人材像ではなく、自身がやりたいことをアピールしていました。結果として、内定を得ることができず、最終面接を通過しない原因に気づいたときには志望企業の採用活動は終了している状況でした。
- 自己分析から自己PRとガクチカの作成期間は、【最低でも4カ月】必要
- ES添削のアドバイザーを持つこと。ESが形になるまでは信用できる人を見つける。
- 理由は初めから複数人に相談しても意見が異なりブレる
- 企業提案や面接対策を徹底してくれる【就職エージェント】の利用がおすすめ
ES提出数が圧倒的に少なかった
ES提出企業が圧倒的に少なかったため、就活後半では選考に進む企業がなくなりました。留学や特異なアピールポイントが少ない学生は、100社にESを提出して1社内定すると言われています。しかし、私は最終的に約30社のESしか提出していませんでした。さらに、大手企業を中心に提出していたため、書類選考の難易度はさらに高かったです。
自己分析や企業分析、就活の現状をしっかり理解できていれば、難易度の高い大手企業ばかり受けることなく、中小優良企業にも多く挑戦できたと思います。大手企業はESの記載項目が多くなるため、作成にも時間がかかってしまいます。ESが通過せず、提出企業も少ないため、6月には選考が進む企業がなくなりました。
- ES提出を100社目指す。※価値観と合う志望企業リスト作成が重要
- 大手企業にこだわらず、中小優良企業の割合を増やす
- 理系大学生に特化した「就職エージェント」を利用して求人情報を集める
志望理由が企業とマッチングしていない
自分自身の志望理由に固執して、企業が求めている事業や人材とミスマッチになり、不合格が続きました。大学では環境系を専攻していたため、水ビジネスや環境問題を解決したいとの軸で就活しました。しかし、多くの企業では環境問題対策を事業の主としていないため、ESでは不合格ばかり。企業や会社の求めている人材は本業で活躍する人であり、利益につながらない人は求めていません。少し考えればわかることですが、当時の私は考えきれていませんでした。
- 企業が求めていることを正しく理解する。売上・利益につながる企業の本業でアピールすること。
- 自身のやりたいことに固執しすぎない。
大学院時代の就活
大学院では、ガクチカでのアピールができるように研究に注力しました。学部生とは異なり、研究内容が自己PRとなるため研究成果を出すことが重要です。成果として、海外学会発表 2回、国内学会発表 3回を経験しました。
大学4年生の後半から自己分析を続け、「自身のやりたいことは何か」、「企業が何を求めているか」、「どういう人材を必要としているか」を改めて整理することができました。大学院1年目の10月にはESを完成させ、2回目の就職活動が始まります。学部生とは違い、圧倒的に実力の向上を感じていたので就活が楽しみでした。大学院時代の就活スケジュールはコチラです。
12月 セミナー参加(4社)・選考通過(1社)
※3月の就活解禁を待たずに就活スタート。
外資系 or ベンチャー企業は経団連のルールよりも選考が早いため。
3月 選考継続(1社)・書類選考通過(1社)・ES提出 (5社)
4月 選考継続(1社)・面接通過(1社)・ES提出 (2社)
5月 大手美容・健康機器メーカーから内定(1社) ・ GD不採用(1社)
※第一志望の企業から内定を得たため就活終了
学部生のときに経験した失敗をすべて改善して挑んだ大学院での就活は非常にスムーズに終わらせることができました。学部生時代のESを参考までに掲載させて頂きます。
私の強みは、「解明されていないことを明らかにすること」です。私は現在、海洋学について研究しています。海洋学という学問は歴史が深く、多くの研究事例があります。そのため、基礎研究に多くの時間を要しますが、私はそれでも膨大な基礎研究を重ね、植物プランクトン培養時に、有色溶存有機物の分光特性が変化する様式を明らかにしました。本内容については、日本海洋学会で研究発表を行い、日本の教授の方から高い評価を頂くことができました。また、本内容について、より高次の提案を頂き、新たな観点から分光特性が変化する様式について更に研究を進め、2月に開催されるアメリカでの国際海洋学会で、新たに研究発表を行う予定です。この研究生活を通して、私は仮説を立て、その仮説を実証するための考え方やプロセスを学び、対外的に発表する力を磨いています。このように、私は常に解明されていないことを明らかにする努力を行なっています。(395文字)
学生生活最後の舞台として、橋口幸絵さんが執筆した「贋作者」という明治時代の絵師の芝居を行ったことです。私は演劇を通して、人間の心に触れたいと考え、大学1年次から3年次まで演劇部に所属し、様々な題材で年7回の公演を行ってきました。その最後の集大成として取り組んだ「贋作者」の芝居では、初めて主役に選ばれ、今まで以上にテーマへの理解を深め、練習に練習を重ねました。また、自らが主役ということもあり、周囲への気配りも大切にし、より一層の信頼関係を構築し、当日の舞台を迎えました。当日は緊張感もありましたが、今までで最高の芝居を演じることができました。お客様からも、その時代の様子が鮮やかに描写され、その世界観に思わず入り込んでしまったなどの声を頂くことができました。また、私が1年次のときから芝居の指導を受けていた先輩からも、この3年間で大きく成長したという言葉を頂き、大きな達成感を得ることができました。(400文字)
大学院生の就活における反省点・留意点
専攻の研究内容によって就職企業先が狭まる
大学院生の就活では、ある程度の専門性が求められるため、研究内容と企業事業がマッチングしているかは重要視されます。私は工学部でも海洋学の専攻であったため、直接マッチングする企業はほぼありませんでした。学部生はポテンシャル採用となるため、研究内容はほとんど重視されませんが、大学院生の場合は異なります。
私は海洋学を通して「仮説を立証する力」を強みとしてアピールし、研究内容はほとんどアピールしませんでした。この考え方でもマッチングする企業はあるため、企業からの情報収集が大切です。
学部生と異なり、ES提出は絞る
大学院生は専攻や研究内容が重視されるため、エントリーする企業を絞ります。学部生はポテンシャル採用になるため、研究内容がほぼ重視されないため、大量のESを提出します。一方で、大学院では志望企業を厳選するため、幅広い情報から専門性を活かせる企業を選ぶ必要があります。
就職エージェントを利用すればよかった
私は幸運にも、大手美容・健康機器メーカーが研究内容ではなく「考え方」を重視していたため内定を頂けました。しかし、就職エージェントの存在を知っていれば利用していたと思います。研究内容がどの企業とマッチングするかは個人の調査だけで調べるには限界があります。就職サイトとは異なり、就職エージェントは担当のキャリアアドバイザーが就活生の状況を理解した上で企業を提案してくれます。求人情報や企業が求めている人材像、面接対策などの幅広いサポートを受けられることが特徴です。大学院生に特化した「アカリク就職エージェント」は、利用する価値が高いと感じます。
※アカリク就職エージェントの詳細は、コチラの記事で紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
理系就活生へのメッセージ
学部生のみなさん
ポテンシャルがある皆さんの未来は明るいです。たとえ、不採用が続いたとしても自身の可能性をあきらめる必要はありません。あなたが希望の企業へ就職できるように、しげさんは全力でサポートしてくれます。しげさんはES添削に特化しているため、面接対策や企業研究で迷った場合は「就活エージェントの利用」も検討してみて下さい。あなたが希望の企業へ就職されることを応援しています!
大学院生の皆さん
研究と就活の両立、本当にお疲れ様です。時間がない中、不安と希望が入り混じっての就活は本当に大変ですよね。就活では一人にならないでください。ES添削で、しげさんが全力でサポートしてくれます。「アカリク就職エージェント」を利用すれば、企業研究や採用情報を調べる時間が短縮できます。あなたの可能性が大きく開く、企業へ就職されることを応援しています!
私の経験談が少しでも、皆さんのお役に立てれば幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
最後に
この就活体験談が少しでもみなさんの就活の参考になればと紹介させて頂きました。私は皆さんが志望企業へ就職できるように、ES添削を中心にサポートさせて頂いています。メッセージにあったように、私のサポートに加えて「就活エージェントの利用」もおすすめしています。面接対策や企業研究、採用情報など幅広いサポートを受けることができるので、ぜひ参考にしてみて下さい。あなたの希望する最高の結果が得られるように応援しています。
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